包丁の製造工程
1956年の発売開始以来、多くのお客様に愛用され続けるエーデルワイスステンレス洋包丁の製造工程をご紹介いたします。
① プレス(型抜き)
刃物用ステンレス鋼の板材から庖丁の原型を抜き取る工程です。一枚の板から無駄なく多くの型を抜く作業は専業・熟練の技と言えます。またこの工程ではハンドル用の穴も開けられます。
(外注・outsorcing)
② 熱処理(焼入れ・サブゼロ処理・焼戻し)
熱処理は、庖丁の形に抜き取られた鋼材の硬度・強度・靱性・耐摩耗性を上げるための工程です。先ず1000℃を超える高温で加熱し金属組織を変態させ硬度・強度を上げます。続けてマイナス75℃で冷却(サブゼロ処理)することで、時を経て歪み・変形の原因となる残留組織の問題を解消。その後、150℃×2回の焼戻しで、靱性、耐摩耗性を持たせます。
(外注・outsorcing)
③ 研削カップ(NC研削機による最初の研削)
焼入れ後、昨年6月に導入したNC研削機による最初の研削です。試行錯誤の末導き出されたプログラムが正確で均一な研削を行います。画像では分かりませんが、熱処理後の状態に変化が出ないよう大量の水を使い研削による発熱を防いでいます。
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(ZEST)
④ 背研ぎ・水砥
背研ぎはプレスで型抜きした際にできる断面の傷や、熱処理により生じる酸化皮膜を綺麗に落とします。(ZEST)
画像の水砥作業では、研削機の直線的な研削に熟練工が緩やかなカーブを付けています。この工程により食材への食い込みが良くなり、ブレードへの張り付きを防ぐ効果も上がります。
(外注・outsorcing)
⑤ 口金溶接前機械仕上げ目通
ブレードに一定方向の目を入れ、細かい傷を整えます。熱の影響を受けないよう水を掛けながらの作業になります。
(外注・outsorcing)
⑥口金溶接・戻し・カッター
高温に熱した金属を型に入れプレス・成形された口金を、両側から包丁を挟み込むように溶接します。エーデルワイス包丁発売当初は不可能だったステンレス包丁への口金溶接は、長年の研究改良により可能となった工程です。
(外注・outsorcing)
 
⑦ 口金丸目
溶接後の口金を手作業で丁寧に成形研磨していきます。
※撮影日程の都合により画像はエーデルワイス以外の包丁となっております。
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(ZEST)
⑧ ブレード最終仕上げ
刃付け前ブレードの最終仕上げ工程です。番手の「荒い」から「細かい」までのバフを使い手作業にて磨き上げます。
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(ZEST)
⑨ マーキング
エーデルワイスNo.160シリーズのマーキングは「腐食マーキング」という工法で、彫り込むところ以外を広範囲にマスキングし、薬品にて腐食させ凹みをつけています。耐久性が高く、通常のご使用で消えてしまうことはありません。
(外注・outsorcing)
⑩ ハンドル取付から仕上げまで
エーデルワイスNo.160シリーズのハンドル材はポリアセタール樹脂で、水に強く衛生面でも高品質です。その取付から仕上げまでの工程は全て手作業で行われ、弊社職人の高い技術によりしっくり手に馴染む握り心地を実現しています。
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(ZEST)
 
 
 
⑪ ハンドル最終バフ掛け
仕上がったハンドルの最終バフ掛けは、長年使い続けているマシンでの作業となります。
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(ZEST)
⑫ 刃付け
包丁に命を吹き込む刃付け作業です。熟練の職人が2種類の回転砥石を使い仕上げています。刃付けした包丁はバリ取りも兼ねるバフ掛けを経て完成となります。
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(ZEST)
⑬ 切れ味試験
完成した包丁は切れ味試験機でチェックされ製品になります。
(ZEST)
 
⑭ 磨き箱入れ
出荷前最後の作業は職員が一丁一丁丁寧に磨き箱入れを行います。
(ZEST)